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広尾 晃の気まぐれ寺ばなし
第30回 お寺と寺院は一体のもの
神社と一体となった寺院は、神宮寺あるいは別当寺と呼ばれました。
現在も全国各地に神宮寺、別当寺は存在します。
寺院名もそのものずばり「神宮寺」と名乗っている場合もありますが、
「○○寺は△△神社の神宮寺(別当寺)だ」というケースもあります。
明治維新の神仏分離によって神社とお寺は分離されました。
徹底的に分離された地域もあれば、形式だけの分離ですませた地域もあります。
地方を回っていると、神社とお寺の関係を通して、その地の神仏分離政策の実体が見えてきます。
明治維新当時に官軍となった薩長土(鹿児島県、山口県、高知県)で神仏分離は厳密に行われたように思えます。
特に四国地方は、高知県をのぞいて、神仏分離が徹底されなかったようで
今も神社と寺院が仲良く境内を接していることがよくあります。
こうした観点でお寺を見ると、また違った歴史が浮かんできます。
徳島県阿南市の皇子二所神社の神宮寺、円福寺の地蔵菩薩
プロフィール
広尾 晃(ひろお・こう)
1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライター、プランナー、ライターとして活躍中。日米の野球記録を専門に取りあげるブログサイト「野球の記録で話したい」でライブドア奨学金受賞。スポーツ専門テレビ局「J SPORTS」でプロ野球番組のコメンテーターも務めている。著書に『巨人軍の巨人 馬場正平』、『プロ野球なんでもランキング』、『プロ野球解説者を解説する』(以上、イースト・プレス刊)など。
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